『リヴァイアサン』紹介

 こんにちは!今日はこちらのマンガの紹介をしたいと思います。

「リヴァイアサン」全12巻の写真
原作:大塚英志 作画:衣谷遊 『リヴァイアサン』

 この作品のことを教えてくれたのは友人なのですが、読んでみて驚きました。

「これ…手塚治虫じゃん!??」

 一度死んだ医師「三溝耕平」が身体を繋ぎ合わせて蘇生され東京に帰ってきて…というあらすじからわかるように耕平はブラック・ジャックにインスパイアされたキャラクターです。

 ヒロインの「さつき」は完全オリジナルキャラクターで、耕平と同居する幼い少女「あかね」がピノコ。

「リヴァイアサン」1巻、P60、1〜3コマ目
主人公「三溝耕平」 女性はヒロインの「さつき」
2巻、P80、1〜3コマ目
耕平をサポートする少女「あかね」作中で「ブラック・ジャックとピノコ」と言われる

 作中でも「手塚治虫」て言葉が何度か出てくるように明らかに手塚リスペクトなんですが手塚ファンの間ではあまり知られていないのでは!?(スピンオフではないので「手塚治虫」で検索してもヒットしない)

 すごい掘り出し物を見つけてしまった…!と震えましたね(見つけたのは友人ですが)

 (まあ、手塚ファンの間では既に有名で知らなかったのは私だけみたいなオチだったら恥ずかしいけど…。)

 

 ちなみに原作の大塚英志氏はマンガ研究の分野でも有名な方です。

 

 近未来とレトロが合わさったような世界観、手塚キャラクターズにインスパイアされつつも大胆に改変したキャラ造形など絵師神の絆に先駆けるセンスを感じました。衣谷遊氏の美麗作画がカッコイイ!

 

 ストーリーはかなり難解で、正直私は今でもよくわかってない部分がたくさんあって…。

 

 それと手塚フィーチャーなのかそうじゃないのか判断に迷うキャラもいます。その代表格が犬彦。

 犬彦は「狼に変身する」という設定やロックに絡まれるのがいかにもトッペイっぽいんですが、性格などは一致する点がほぼ無いんですよね…でも犬彦の妹の「犬姫」は弟のチッペイっぽい…ぽくない?

9巻、P53、1〜3コマ目
「犬彦」と妹の「犬姫」
8巻、P91、3〜4コマ目
かわい〜っ!

絵師神の絆にチッペイが実装されてたらこんな感じだったかも…!

※絵師神オタクの妄言です。犬姫とチッペイの共通点も「田舎から兄を追いかけてきた」くらいしかないんでね…ハハ。

 

わかりやすく手塚リスペクトなキャラもいます。名前や境遇もほぼ元ネタ通り。

11巻、P58、1コマ目
「ノボルくん」アトムと同じくサーカスに売られる
11巻、P111、4コマ目
「天馬博士」かっこいいですね!

 他にもヒゲオヤジ、ロックなど出演多数!手塚ファンは読んで損はないと思うのでみんな読んで!と言いたいところなのですが…。

 時代的なものかもしれませんが性犯罪をギャグにしてしまっていたり、セクハラ表現が時々出てくるのでそうした点は注意が必要だと思います。

 今のところ絶版、電子書籍化もされていないので入手手段は古本のみです。

全巻セットが1000円ちょい(2023年現在)

 本作で私が一番グッときたデザインは三人の魔女(元ネタ:バンパイヤ)で、ぜひ実際にマンガで読んで感動して欲しいので画像は貼らないでおきます。こういうデザインに落とし込むのか!と惚れ惚れしました。

 ではでは、ここまで読んでいただきありがとうございました〜!

※本記事で紹介したマンガの画像は元のページ数を表記し「引用」の範囲内で使用しています。
いずれも原作:大塚英志 作画:衣谷遊『リヴァイアサン』株式会社メディアワークス 1999〜2005年 発行 より引用

『リヴァイアサン』紹介” に対して2件のコメントがあります。

  1. カコ より:

    おおっ!
    そんな作品があるのですね、教えてくださってありがとうございます。

    1. いつもコメントありがとうございます!こういう風に手塚作品を大胆に取り入れた作品が好きなので、もしカコさんも他にご存知だったら教えてください♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA